ミッションインポッシブれ!―3―

*堂郁(恋人期)
ミッションインポッシブれ!―2―の続きです。

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断続的に零れる郁の吐息が苦しそうで、思わず堂上は身を剥がした。

「悪い」

郁のキャパシティも考えず激しくし過ぎたかと、きつく握られた郁の掌中に手を差し入れて指を絡ませる。
もう片方の手で柔らかな髪を梳き、額にそっと口付けた。

「やめないで、きょうかん……」

郁の掠れた声が届くと同時に頬に口付けていた堂上の耳元に温かい吐息がかかる。
途切れ途切れで吐き出された甘い声は取り戻しかけた理性を吹き飛ばすには充分で、堂上は紅く色付いた郁の唇に自らの唇を寄せた。

「次は止められんからな」

はいと答えた郁の言葉を吸い取るようにくちづける。その華奢な身体を抱き上げ、思う存分郁を堪能できるところへと移動した。要望通り唇は離さないままで。





乱れていた郁の息がようやく整ってきたかと思いきや、規則正しすぎるそれに郁はもう夢の中だと気づかされる。

少し陽に焼けた髪を撫でながら空いた手で冷えないよう、肩まで上掛けを引き上げてやる。

――目的は達成された、と言っていいのだろうか。

柴崎のからかいじみた一言に半ば対抗するように始まった堂上の奮闘だったが、酔っ払った郁の姿以外にも色々得るところもあった。

普段見られない姿、普段言わなかった言葉、そのどれもがかわいらしく新鮮で魅力的で、堂上を強く揺り動かした。
言葉少ない自分への訓戒も得られたが、それもまた大事なことだ。

酒の配合は頭に入っている。少しアレンジすればバリエーションも幾つか作れるだろう。

すでに頭の中でレシピを組み立てている自分に気付く。

――酔い過ぎたな。

堂上はひとり自嘲して、郁を起こさないようにゆっくりと寝息をたてる頭の下へ腕を差し入れ、自らも眠りについた。

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終わりです。